6月29日の第31期竜王戦決勝トーナメント 94手目

6月29日の第31期竜王戦決勝トーナメント。

増田康広六段 対 藤井聡太七段 の対局。94手目、後手の藤井七段が8六桂を打ったようにみえました。

 

なんかあれ以来、気持ちがもやもやして、将棋連盟アプリの中継を見る回数が激減しています。

 

藤井七段の「待った」疑わせる着手に注意、将棋連盟「反則でない」― スポニチ Sponichi Annex 芸能

藤井聡太七段、「待った」疑いネットで指摘も「反則でない」と将棋連盟 師匠から本人に注意 - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)

藤井七段が「待った」? 反則ではないが…師匠が注意へ:朝日新聞デジタル

新聞記事のリンクを3つ確認しました。連盟の見解は「反則ではない」。連盟のHPやtwitterでは言及はなく、スポーツ新聞を通じての発表です。どの記事も似たような内容ですね。スポニチ、サンスポでは、常務理事らが映像を確認して判断したとありますね。

 

役員一覧|将棋連盟について|日本将棋連盟

将棋連盟の理事の方々はどのように考えて、あれを反則ではない、と言い切ったのでしょうか。

私には、桂馬をおいてチョンチョンしている最中に桂馬を駒台に戻しているように見えました。チョンチョンは駒を置かないとできないと思うので、手は離れていたと考えるのが妥当だと個人的には思います。あれを「反則ではない」と言い切っては、今後似たような事例が出た時に、非常に細かなところを持ち出して「アウト/セーフ」を論じなければならなくなったと思います。

 将来に余計な争いの種を残さないためにも、「投了が優先なので処分はしない」等、暗に反則があったことを思わせるコメントの方がまだマシだったのではないかと思います。

 

対局規定(抄録)|よくある質問|日本将棋連盟

対局規定の全文は公開されていないようですね。抄録の「4. 終局後は反則行為の有無にかかわらず、投了時の勝敗が優先する(投了の優先)。」という文からは、投了で勝負がついたとしても、反則の存在自体は残ると解釈できるでしょう。なので、対局終了後でも「あれは反則だったね」ということは出来そうです。

 

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ちなみに対局規定の全文は「将棋ガイドブック」という本に記載されているそうですが、古い本(2003年)ですので対局規定の変更は反映されていないと思います。